現代の工務店がしている仕事
デジタルと建築、建設
かつては、何をするにしても人の手で行われていた時代がありました。
それは建築、建設においても同じことで、人の手で設計図を書き、木材やコンクリートで建材を作成し、組み立てていくという時代が長きにわたり続いていました。
しかし、20世紀に入り、コンピュータやデジタル技術が発明され、それらが発展していくと共に、建築の世界も変化が発生していきました。
建築物の強度や、建材の違いを数値化して、人間では膨大な時間が掛かったり職人の艦に頼っていたような計算も、コンピュータであればあっという間にできるようになり、それは、従来では考えられないような高層建築や、複雑なデザインの建築物を建てられるような状況を実現させたのです。
デジタル時代でも工務店は大事
先の項において解説したように、確かに、コンピュータやデジタル技術の発展は、それまで職人の経験と勘によってしか実現できなかった建築を、大量に速く作成できるような時代をもたらしました。
しかし、コンピュータはあくまでも「人間が入力した数値と、事前に決めておいた安全マージンに則って、実現可能な範囲を提示してくれる」だけにすぎません。
つまり、そもそも「この土地にそれを建てて良いのか」ということを決めるのは、人間であるという点は変わっていません。
それぞれの土地には、それぞれの回避すべきリスクや守るべき景観があり、それらをよく知っているのは、それぞれの土地で長く建物を建て続けてきた、地域密着の工務店だからこそなのです。